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  • 杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室

ぎっくり腰治療を一回で終わらせるプロセス/知っておきたい正しい対処法


こんにちは。


京王・小田急多摩センター駅から徒歩2分のビルで鍼灸マッサージ院を開業している、杉崎とも江治療室の副院長 杉崎 徹です。



いよいよ明日から新年度が始まります。当室の近くを流れる乞田川沿いの桜🌸もチラホラ咲き始めましたので、入学式に満開が見れそうですね。



さて、当室へのご相談で『ぎっくり腰って何なんですか?』や『はり灸マッサージで治るんですか?』という質問をよく受けます。


私自身もぎっくり腰の経験者なので、初めてぎっくり腰になった方の不安も、何度もぎっくり腰を経験してきた方の落胆もよく分かります。


そこで今回は【ぎっくり腰】に対するセルフ対処法や予防策、鍼灸マッサージの効果などを受診例を基にご説明したいと思います。




ー 昨朝、急な腰痛に見舞われた

30代男性∶加藤さん(仮名)




リモートワークと出社の半々でお勤めの加藤さん。いつも通り身支度を整えていた昨朝、ズボンを履こうと前かがみになった時に突然ピキッと痛みが走る。


とにかく会社へ行かねば…と出発したものの、多摩センター駅に辿り着いた頃には『あイタたたぁ~』くらいまで上昇。昼過ぎには椅子から立ち上がるのもツラく、早退して整形外科へ。医師からは【急性腰痛】の診断を受け7日分のシップと鎮痛剤を処方されました。


今朝になるとベッドから起きるのもひと苦労。どうにかせねばとネットで調べたところ、どうやら鍼灸が効くんじゃないか…と思い、最寄りにある当室へお電話されたそうです。



加藤さんは明後日に子供の卒業式、その翌日に福岡出張を控えているそうで、お電話の声から『何とか治したい』というご様子が伝わってきました。



リミットは明後日。

今日もまた、勝負です。




ここまでの情報を整理します


①普段通りの動きで突然痛くなった

②痛みがどんどん強くなったので整形外科へ受診して【急性腰痛 全治7日】と診断された

③直近の健康診断はオールA

④発症から1日経過している

⑤立ち上がる時にズキンと痛むが、歩き出してしまえばスタスタ歩ける

⑥どこが痛いのか自分でもよく分からないが、とにかく腰全体が痛い

⑧『なんでこのタイミングで……』と家族もガッカリしているので1日も早く治したい



まず、加藤さんが今できる有効なセルフケアと対処法を電話でお伝えしました。



ー 温めない


お風呂で温めたりホカロンを当てたりするのはオススメしません。運動したら良くなると思いがちですが、基本的に冷シップを貼って安静にして過ごすのがベストです。



ー シップは背骨に貼る


痛みの発生源は思っている以上に中央寄りです。思い切って背骨と骨盤の上に貼り、左右差があれば手当たり次第に貼りまくりましょう。



ー えび反り


うつ伏せの状態で両肘を床に付けます。その姿勢から下腹部を床にしっかりと押し付て下さい。無理に反りすぎたりせず、数秒から数分かけてゆっくり行います。



これらの処置で変化があるかを確認するため、加藤さんにはお電話の夜に来室して頂きました。




結果から申し上げると、加藤さんは正しいセルフケアと鍼灸マッサージによって一回の治療で改善しました。加藤さんのお言葉を借りると、痛みが半分くらいになったので全然ラクです、という感じ。立ち上がりも軽やかにお帰りになりました。




ここからは、なぜ加藤さんはぎっくり腰になったのか?はり灸マッサージはなぜ効果があるのか?についてご説明していきます。




〈ぎっくり腰は【朝】起きます〉


ビールケースを持ち上げた、重い荷物を持ったなど強い負荷が掛かる動作よりも、歯みがき中、くつ下を履く、車に乗り込もうとした際など【ごくごくいつも通り】の動作でいきなりギグっとくる人が圧倒的に多いです。


年齢や性差、運動量や体重など要因となりそうことは幾つもありますが、私の経験上それらは一切関係ありません。


10代の患者さん、痩せた方、太った方、スポーツ選手など様々なぎっくり腰を診てきました。長年の蓄積疲労や筋力・運動不足というセリフではとうてい説明出来ません。



また、ストレスが原因という研究もありますが、ではなぜ今日なのか?なぜ昨日は大丈夫だったのか?など説明し切れない部分もあります。



少なくとも、加藤さんのように筋肉が温まっていない状態、すなわち朝の前屈動作が発症の要因であることは間違いありませんが、それ以外の発症理由は不明な部分が多いのが実状です。


ヒザを伸ばした状態で前かがみをすると発症する確率が高いので、歯みがきや着替えの際にはヒザを柔らかく曲げると高い確率で予防出来ます。



〈鍼灸マッサージは翌日以降〉


ぎっくり腰のほとんどは概ね7日で完治しますが、発症当日は【腰全体が痛い】【真ん中が痛い】【どこが痛いのか自分でも分からない】という状態です。


【早く治療すればすぐ良くなるかも】というお気持ちはよく分かりますが、残念ながら発症当日は痛みの根源=ターゲットがつかみにくい状態なので当てずっぽうな治療になり兼ねません。


捻挫や打撲と同じく、痛みは右肩上がりにどんどん上昇し、おおむね数時間で一定レベルに達します。時間が経つにつれて【痛い場所】がはっきりしてきますので、治療のタイミングは翌日が正攻法です。




〈歩ける程度、立ち上がる時に痛む程度であれば治療は1回で終わります〉


ぎっくり腰の場合、必ず【ココ】という場所があります。余りにも背骨に近い部位なので【背骨が痛い】や【真ん中が痛い】と感じるほどです。


まずはマッサージで痛み発生源を探し出し、そこへ鍼を行ってから再びマッサージで馴染ませるといった工程です。


加藤さんのように痛みが半分まで下がれぼ生活に支障はなくなりますので、あとは自然に治ります。自己治癒力の歯車を動かすキッカケを作り、7日を短縮させるのが鍼灸マッサージの効果です。



〈安易な自己診断や経験則は良くありません。必ず専門医へ受診しましょう〉


加藤さんのように整形外科の診断があると、ぎっくり腰以外の可能性を考えず治療に当たることが出来ます。当室では、たとえ治療で良くなったとしても事後的に専門医への受診を勧めています。



忙しい時や急いでいる時こそちょっとしたトラブルに見舞われがちです。朝の身支度中はヒザを柔らかく使い、ぎっくり腰になった時は正しい対処法を施して1日も早い回復を目指しましょう。






ご精読ありがとうございました。




杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室


📞 042-374-6723


東京都多摩市落合1-6-2


サンライズ増田7F



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