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杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室

頭痛と歯の食いしばりの関係性

更新日:6 日前

こんばんわ。


京王・小田急多摩センター駅から徒歩2分のビルで鍼灸マッサージ院を開業している杉崎とも江治療室 副院長の杉崎 徹です。



『杉崎さん、なんで私は右ばっかり凝るのでしょうか?やはり右利きだからですかねぇ』



当室の患者さんから、

こうした質問をよく承ります。



確かに利き腕の使用頻度は多く、運転やパソコンなどでも利き側に動作が偏りがちてす。腕であれ足であれ、日常的に利き側の疲労が強くなるというのも一理あります。



ただ、話はそう単純ではありません。



私たちには、自分でも気づいていないほど多様な【クセ】があり、たとえ親子であろうと同じクセの持ち主はいません。



今回は、こうしたクセが【身体の症状】へ発展した症例をご紹介したいと思います。





ー 歯が割れたと言われた

  30代女性 Nさん



慢性的な肩コリに悩まされてきたNさん。


涼しさが寒さに入れ替わるこの時期になると、いわゆる【気象病】にまつわる不調が相次ぐそうで。


その中でも一番ツラいのが【頭痛】


毎年決まってこの時期に、右首からこめかみにかけて痛みが生じ、月経が重なると起き上がることすらツラい。


かかりつけの医の診断は【筋緊張型頭痛】毎年のように鎮痛剤を処方して頂いてきたそうです。



湿布の匂いを漂わせているわけでも顔が青ざめているわけでもなく、一見するとごく普通の方。


こうした『目に見えて体調が悪そうではない』というのが頭痛の特徴です。周りからの理解が得られにくいというのも頭痛のタネですね(←慣用句)。




 


ー 問診と考察


そもそも、なぜ筋緊張型頭痛が生じているのか?なぜ右側だけなのか?の原因を探し出せないといけません。


 

ここでちょっと閑話休題。



皆さんは【利き目∶ききめ】という言葉をご存知でしょうか。


目の前にある物体を視界の中央に置きます。



両目で見た時にその物体は中央にありますが、片目づつで見ると大幅にズレる時とズレない時があります。



ズレが少ない方の目が【利き目】で、あなたはそちら側の目で物体を見るクセがついています。利き目に視力はほとんど関係なく、いつの間にかついてしまったクセです。



鼻にもクセがあります。


花粉症や鼻炎でお悩みの方で、決まって片方の鼻だけが詰まるというご経験があると思います。鼻腔には左右差があり、日頃からより詰まりにくい方で呼吸しているクセが身についています。



これらにとどまらず、噛みグセ、腕の組み方、寝姿勢、座り方、反り腰、ガニ股、スマホ首やストレートネック……。


視力や聴力のように数値化が出来ず、かつご自分でも気づいていないクセの集約が【右】の頭痛と首コリということです。


 


Nさんは思い出したように言葉を紡ぎました。


〝そういえば数年前、ものすごい歯が痛かったので歯医者へ行ったら、右の奥歯が割れてるって言われました〟



原因のひとつが、

ハッキリした瞬間でした。



 


野球やボクシングなどでは、利き目をなくすために両目を均等に使うトレーニングを行い、ボールやパンチの軌道を正確に捉える訓練をしています。

また、長距離ランナーなどが使用している鼻腔テープは鼻穴を広げてたくさんの酸素を取り込む役割があり、日常的に使うことで左右差が少なくなります。



そうしたパーツごとのトレーニングや対策グッズはありますが、それでも人間のクセを全て矯正することは出来ません。



Nさんの噛みグセも同じです。


マウスピースやマッサージを続けたとしても、なにせ無自覚なのですから改善は容易ではないでしょう。

整体で骨盤を矯正しても、リラクゼーションで全体的にトリートメントしても、いつも通りのクセを続ければすぐ元通りになってしまいます。


右の奥歯を噛みしめるクセを自覚し、折々に気をつけながらコツコツとセルフケアを続けるプロセスは避けられません。




では、私が出来ることは何か?




【歯の食いしばり】を改善するには多くの時間と費用が掛かります。それを私に任せようとすれば1回の治療はゆうに3時間かかり、期間も1年では済みません。



【この治療は二人三脚】

私は左首と頭痛の改善に全精力を注ぎ、Nさんはアゴ周りのセルフケアを根気よく行って頂く、という方針を共有して治療を始めました。



ー セルフケア


昨今は性別によらず入浴後のナイトケアが当たり前になっています。フェイシャルソープやマッサージクリームなどの潤滑剤を使って、耳たぶの前側にある【くぼみ】=【顎関節∶がくかんせつ】から小鼻の横まで滑るようにマッサージします。


顎関節周辺の筋肉を緩めることで食いしばりを抑制することが出来ます。



ー 経過


週1回、首周りをメインにしながら補足的に手甲や頭頂部へ鍼とマッサージを重点し、計3回の治療で頭痛は寛解しました。



Nさんは毎年10〜11月、または奥歯を噛みしめる頻度が増えると頭痛が起きるという明確な傾向を自覚されました。


また【鎮痛剤だけでなく鍼灸マッサージで治る】という対応法を得ました。



今のNさんは、頭痛が起きる兆候を察知し、頭痛が起きる前に鍼灸マッサージに罹かることが出来ます。少なくとも、いつ訪れるかわからない恐怖心は払拭出来たということです。





私が出来ることとは?



患者さんの現状を把握し、

今できる最大かつ最短の治療を行い、

患者さんとそれを共有すること。



あれ以来Nさんがご来室されることはありません。聡明な方ですからきっとセルフケアを実践されている表れでしょう。



良かったねNさん。


また来てね!と言うと語弊がありますので😅察知したらすぐに来てくださいね。






ご精読ありがとうございました。




杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室


📞 042-374-672

 (受付は午前8時30から)


東京都多摩市落合1-6-2


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