こんにちは。
京王・小田急多摩センター駅から徒歩2分のビルで鍼灸マッサージ院を開業している杉崎とも江治療室 副院長の杉崎 徹です。
いきなりですが、
こちらをお読みください。
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杉崎さんの痛みの原因は、手のオーバーユースによる橈側手根伸筋や総指伸筋の炎症ですね。その他に上橈尺関節の亜脱臼または上橈尺靭帯という車軸状の靭帯に炎症を起こしていると思われます。まずは安静固定とシップを使いながら経過を見て、ADLでは肘用のバンドを使っていただきながら、関節をアジャストする治療をしていきましょう。
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私がまだ練習生だった数十年前、右ヒジの痛みで訪れた整骨院の先生に言われた構文です。
そんな大昔の言葉を一語一句覚えている理由、それは私がこの先生に抱いた第一印象に他なりません。
あの…
い、意味が分かんないッス。
ー 患者のキモチ
この構文を苦もなく理解できる方はきっと医療人でしょう。とても的確、かつコンパクトに症状を解説しているなぁと、今の私なら思えます。
ただ、この構文には大きな問題があります。
それは【患者さんに理解してもらおう】という気持ちが一切ないことです。
まだお若かったその先生が、何かのプレゼンでも行うかのように洗練されたお話ぶりだったことと、さも分かったフリを装っていた自分の不勉強さを、今もよく覚えています。
ー 伝えるチカラ
医学的知識の有無に関わらず、患者さんは今の状況と共に【なぜこうなったのか?】という理由を理解したいと思うのが必然です。
ただ、医師ではない私が症状の全てを把握し、患者さんへ100%正確な因果をご説明することは出来ません。医師ですら100%把握出来ないこともあるでしょう。
また、いわゆる一般論をご説明したところで、目の前にいる患者さんは【型にハマった形式通りの説明】を望んでいるでしょうか。
問診の中で、痛みが起きた背景を、なぜ痛みが起きたのか?を出来る限り想像する。
その上で、私の見解を、
患者さんが分かるように、話す。
舌を噛みそうな専門用語、オーバーユース、ADL、アジャスト、アライメント、コンディショニング、尺側手根伸筋、総指伸筋けんきしぶ、上橈しゃくかんせつ、車じくじんたい……。
日々の臨床現場は知識をひけらかす場ではありません。専門用語やキレイな国語では伝わらないならば、平語や俗語、オノマトペ、時にはスラングを交える。目の前の患者さんに伝わるなら、何でも良いのです。
私は、できるだけ専門用語に頼らずに患者さんと話すよう心掛けています。
件の構文を私なりに表現してみましょう。
ー
杉崎さんの痛みの原因は、いわゆるテニス肘です。
テニスをしていなくても起きる症状で、腕を酷使する方はもちろん、日常生活で【順手】を使いすぎる事でも起きます。
腕には『日焼けする側』と『日焼けしにくい側』がありますが、杉崎さんが痛いのは『日焼けする側』の筋肉ですよね?
また、ヒジのすぐ近くにある『ベルトみたいな靭帯』が緩んでしまい、骨がズレることで痛みが出ることがあります。このケースは左右の肘を見比べればすぐ分かります。ただ、こうなると脱臼に近いのでなるべく安静にしましょう。どうしても使わないといけないことは、なるべく【逆上がり】で習った【逆手:さかて】で行うようにしてください。
日常生活ではシップとヒジ用サポーターで守りつつ、ズレた関節を『パキン』とハメる感じで治療していきます。ちょいとばかし痛いですが頑張りましょうね。
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分かりやすさ、重視です。
なお、多くの皆さんは生活の様々なシーンで知らず知らず『順手』で作業しています。
そのドアを、その荷物を、逆手で行うだけでヒジの痛みは回避出来ます。
どうか気にしてみてください。
ご精読ありがとうございました。
杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室
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