こんにちは。
京王・小田急多摩センター駅から徒歩2分のビルで鍼灸マッサージ院を開業している、杉崎とも江治療室の副院長 杉崎 徹です。
今回のテーマは首のコリから広がる様々な症状について。
キーワードは【共感】です。
ー ノドが開かないと訴えるシンガーソングライター Hさん(20代女性)
楽曲創作に加え編集作業も行うマルチなHさん。充実した音楽活動を続ける中、右首肩のコリが強くなりパソコン編集に集中できなくなる。たまらず整形外科や脳神経外科へ赴くも異常は診られず。筋肉を柔らかくするお薬とストレッチを続ければ落ち着くだろうと過ごしていました。
そんな思いとは裏腹にコリは一向に治まらず、ついに【ノドが開かない】という感覚が。次いで受診した耳鼻咽喉科でも異常なし。いつしか【精神的なものではないか】という言葉も頭をよぎったそうですが、肩コリ治療を一回ちゃんとしてみようと思い立って整体院へ受診。
そこで説明されたのは【ストレートネックで自律神経が乱れてノドが開かなくなったんです】
背骨や骨盤の整体治療を2ヶ月ほど続けたそうですが一向に良くなる気配はなく、鍼治療はどうなんだろう?と検索して当室へお見えになりました。
ー ヒステリー球
主に心療内科フィールドで用いられている用語ですが、昨今はストレートネックも発症要因とされています。ストレートネックによって首のコリが強くなると副交感神経の働きが弱まり、飲み込みの運動が低下してノドが締めつけられるような感覚が起きます。Hさんのような違和感は【ヒステリー球】と呼ばれ、ストレスが大きな要因と言われています。
Hさんは創作や編集に追われるうちにストレスが溜まり、パソコンとストレートネックが重なってノドに悪影響をもたらした……。
本当に、そうでしょうか。
ー 目の前にいるHさん
分かりやすく、どこから見てもHさんは元気な方です。歌手として人前に出るのですから不健康なビジュアルは皆無。生活習慣や健康意識もしっかりしており、およそストレートネックとは無縁な姿勢を保っています。不眠や便秘、肌荒れといった自律神経の乱れも診られず、プロ仕様の声量で症状をご説明されました。
Hさんの訴えは
【右首が痛い】
【ノドが開かない】
それに尽きます。
ー 標本同治(ひょうほんどうち)
東洋医学理論の一つで、
【標】=痛いところ
【本】=痛みを作り出している根源
を同時に治療することを意味します。
おそらく整体院は、骨盤の歪み・自律神経の乱れを【本】と解釈して治療を続けたのでしょう。
ー Hさんのココロ
『あなたの背骨と骨盤は歪んでいます』プロにそう言われれば、あぁそうなんだと思われるでしょう。それが原因で様々な症状が起きることは医学的に証明されています。
一方でHさんは【私は首が痛いって言ってるのになんで骨盤ばかり治療するんだろう】と感じていたそうです。
ー 治療経過
ラーメンを食べに行ったらお休みで仕方なくカレーを食べたとします。お腹は満たされますがラーメンを食べたいという欲求は満たされません。
Hさんもそれと同じです。骨盤や自律神経が根源なのだとしても、彼女は右首肩を治療して欲しいのです。肩の可動域が広くなろうがウエストが細くなろうがノドが開かなければ満足しようがありません。
Hさんのお話を聞いて、私は難しいことを一度横に置いて右首肩の治療を時間いっぱい行いました。
施術から3日。
『今朝になって一気にラクになりました』『ノドも開きます』そして『あんなに右首肩だけ集中してやってくれたのは初めてでした』とご連絡下さいました。Hさんは【右首肩の治療】をお腹いっぱい堪能されたのです。
以来、Hさんは主にライブの1週間前辺りから症状が起きる特徴を自覚されるようになり、ノドが開かなくなった都度にご自身のペースで受診されています。
標本同治はもちろん大事ですが、患者さんの【こうして欲しい】に対してストレートに対応する。すなわち【標】への共感と満足感が大切だと常に思っています。
鍼灸マッサージは、それも出来ます。
ご精読ありがとうございました。
杉崎とも江マッサージ・はり灸治療室
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